当社は、これまでの調査実績から、豊富な経験・ノウハウを培ってまいりました。ビューポールを使った映像撮影・解析において、当社が心がけているコツをご紹介します。
撮影前
結露による映像のくもりを改善
ビデオカメラを暖かい保管場所から寒い屋外に出すと、温度差でレンズやカメラ内部が結露によってくもってしまい、時には録画ができなくなることがあります。結露によるくもりが発生したビデオカメラも、しばらく屋外に放置することで温度差がなくなり、症状が改善します。当社では時間に余裕をもって機材設置を行ないます。
風で発生するブレを抑制
高所定点ビデオ撮影は、風の影響を受けやすいので、映像が上下左右にブレることがあり、その場合は撮影後のデータ解析精度が大幅に低下します。当社が開発したビューポールは、カメラを支柱に固定する特許技術で、風によるブレを最小限に抑えることができます。(※大型車の通行が多い橋梁などで、支柱そのものが振動する場合のブレを抑制することはできません。)
撮影中
予期せぬ録画停止を防ぐ
当社では、予期せぬ録画停止を防ぐために、 次のような対策を行っております。
①1か所の撮影アングルに対し、レコーダーを2台使用して同時録画を行い、1台をバックアップとすることで、万が一の録画停止に備えています。
②撮影中に定期巡回を行い、レコーダーの録画残時間やバッテリーの残時間を確認しています。 レコーダーやバッテリーに不具合が発生した場合は、予備機材に交換して撮影を継続します。
気温による様々な障害への対策
カメラ本体の温度は、夏季では50℃を超え、冬季はマイナス10℃におよぶ場合があります。機材温度の極端な上昇・低下は機材動作やバッテリー性能等に影響するので、当社では環境に応じて保温対策を講じています。
撮影後
精密なデータ分析には、正確な時刻表示
ハードディスクやUSBメモリーに録画された映像ファイルをパソコン上に取り込むと、映像内の時刻表示はなくなります。また映像ファイルは再生・早送り・巻き戻しを繰り返すと、表示される時間がずれる場合があります。精度向上と解析作業効率化のためには、映像内にタイマーを直接スーパーインポーズすることが最も合理的です。1/100秒単位のスーパーインポーズは当社View Readerをご利用ください。
平面座標への変換
人やモノの流れを正確に把握したい場合、最も適切なのはその映像は真上から鳥瞰映像です。しかし実際のビデオ映像は手前が大きく、遠方が小さく映る透視投影です。この問題を解決するために、当社では二次元アフィン変換による「射影変換」技術を用いています。基準点は4点以上設け、精度を確保するため撮影時は画角設定やマーキング等の工夫をしています。